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ロッドのバランス取り


ロッドの重心位置

 ロッドは通常リールをセットしている所を持ちます。

 ところが、多くの場合リールを含めたロッドの重心はリールより中心側にあります。例えば私のメインロッドであるGUNGUN73では、左の写真の通り、重心はフォアグリップのあたりにあります。

 この状態では実際の重量より重く感じるだけでなく、先のほうが重くなるため竿先の微妙なアクションが難しいような気もします。

 従って、重心をよりリール側にもってくるため、グリップエンドにバランサーウエイトを取り付けてみることにしました。

設計?図

 十分な強度を確保しつつ、かつ容易にウエイト調整を行えるようにするため、図にするとざっとこんな感じのものをイメージしました。

 ジョイントボルトを緩め、ウエイト代わりの丸ワッシャーの枚数を増やしたり減らしたりすることで、ウエイトの量が微調整できる仕組みです。
用意するもの

左から順に、
1.ジョイントボルト(φ6、コインスクリュー)
2.丸型ワッシャー(内φ6)
3.鬼目ナット(ねじ込み式または打ち込み式)
4.使い古したPEライン
5.木パイプ(外φ15、内φ9)
グリップエンドの穴あけ

 ウエイトはロッドのグリップエンドにセットします。

 大抵の場合コルクで穴が塞いであるので、その栓をほじくり出して穴が貫通した状態にします。

 まあ実際にはこの穴にウエイトを差し込んでまたコルクで塞いでしまえば完了するのですが(笑)、それでは後でウエイトの量を調節するのが面倒です。
土台作り

 木パイプの外径を穴に合わせ、また強度を持たせるために、穴の形に合わせてPEラインを巻きつけます。

 巻きつけたところで瞬間接着剤を染み込ませ、固めます。
鬼目ナット取り付け

 ねじ込み式の場合は図のようにレンチでねじ込みます。

 打ち込み式の場合はそのまま打ち込みます。

 PEラインの補強が十分でないと、木パイプを割ってしまうので注意が必要です。
土台完成

 程よい長さに木パイプを切断し、ウエイトを取り付ける土台が完成しました。
土台差し込み

 グリップエンドの穴に土台を差し込みます。

 丁度良い太さにPEラインを巻いておけばしっかり差し込むことができます。

 エポキシ系の接着剤で接着しても良いのですが、接着しちゃうと外すのが大変なので、今回は差し込むだけにしておきました。
完成

 見た目はこんな感じです。

 思ったよりいい感じにできました。
ウエイト取り付け

 丸ワッシャーをウエイト代わりにして、適当な枚数をジョイントボルトに通して先ほど作った土台にねじ込んでいきます。

 ねじ込んだらロッドの重心位置を確認し、丁度良いバランスになるよう枚数を増減します。
ウエイト取り付け完了

 ウエイトの量が決まったら、コインやドライバーでジョイントボルトをしっかりと締め上げれば完成!
仕上げ

 上記の状態で一度フィールドで使用感を試してみましたが、鉄が剥き出しなのでフロッグ交換などで竿を立てて置く際に結構衝撃があることが分かりました。

 そこで、ホームセンターで売ってる椅子の足につけるようなゴムキャップを付けたところ、見た目も綺麗に仕上がりました!


バランスの取れた状態

 写真を見て分かるように、重心が丁度リールの位置にきています。当然全体の重量は増えていますが、重心位置を持つことによって随分軽く感じられるようになりました。

 雷魚ロッドはもともと他の竿に比べて結構重いので、バランサーウエイトの効果はかなりあるみたいです。

 ただ、持ったときの重量感と実際に振り回すときの扱いやすさはまた別なので、使用する中で適宜重さを調節し、最適なバランスを求めていく予定。